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PDF長期署名ライブラリ 導入事例
国立大学法人 富山大学附属病院様

~PDF長期保存ソリューション~
電子化保存された医療情報の真正性を担保するため
PAdES(注1)に準拠した「PDF長期署名ライブラリ」を活用

富山県を中心に地域先進医療をリードする国立大学法人 富山大学附属病院ではいち早く電子カルテシステムを導入した。ただ依然として医療現場では患者さんの承諾書や検査レポート、手術記録などの紙文書が残っており、情報共有・活用が不便なことやカルテ室スペース、管理要員などに問題を抱えていた。そこで法令に則って電子化し、かつ長期信用力を有す「院内紙文書電子管理システム」を構築した。このとき、長期署名の標準規格(PAdES)に準拠したPFUの「PDF長期署名ライブラリ」が採用された。

診療、教育、研究、社会貢献を基本に信頼される病院を目指す

立山連峰や日本海を望むことが出来る呉羽丘陵に位置する国立大学法人 富山大学附属病院(以下、富山大学附属病院)は1979年に開設され、「病める方の立場に立って、本人の意思を尊重し、安全かつ良質で高度な医療を提供する。」ことを基本理念に高度かつ先進的な医療に取り組んでいる。

同院は、19の診療部門(30の専門診療科)と612の入院病床を持つ特定機能病院として、県内だけなく新潟、岐阜など近県からも日に1200名以上の患者が来院するほどでその役割は重要なものとなっている。また、大学病院は医療機関であると同時に教育・研究機関としての役割をも担っており、最適な医療を提供するという医療の原点に加え、臨床医学の発展と医療人の育成に努めるとともに、関連医療機関との連携により地域医療への貢献も果たしている。

医療分野におけるIT化も積極的に推進しており、経営企画情報部部長 中川肇教授の主導のもと2004年1月に電子カルテシステムが導入された。更に2009年に富士通株式会社との共同開発のもと、レスポンスの改善や様々なシステムがアドオン出来るフレキシビリティを持たせた第2期電子カルテシステムの運用をスタートさせた。

公的文書として信用力を担保できる院内紙文書電子保存システムの構築

国立大学法人 富山大学附属病院 経営企画情報部教授・部長 中川 肇(なかがわ はじめ)

医療現場では電子カルテの導入により、紙文書は減少したが、まだ保存が必要な紙文書は残っている。「インフォームドコンセントを基本とした医療の現場では、治療内容の説明書と患者さんの承諾書を作成する必要があります。また、手術記録は医者の財産と言われ、紙でないと表現できない部分があることから、紙への依存は続くことになります」と中川教授は現状を語った。更に「そのためカルテ室のスペースは狭くなり、要員の増加が必要なことが悩みでした。また臨床医は電子カルテ環境にありながら端末で手術記録が参照できないことに不満を抱えていたことから、院内紙文書の電子化に着手することにしました」と経緯を語った。

医師法上では医療録の保存義務は5年と規定されているが、研究機関としては未知な病気が発生した時の対応も考慮して(例えば、薬害エイズ問題など)電子カルテデータと同様に紙文書も半永久的に保存することが院内決定された。そこで公的な電子化文書として真正性を担保できるアーカイブタイムスタンプを具備した文書管理システムを目指した。

具体的には株式会社シーイーシー社の「e+KARTE™」をベースに開発を進め、長期署名部分はETSI(注2)にて規格化済みでISOでも採用手続き中のPAdESフォーマットに準拠したPFUの「PDF長期署名ライブラリ」が組み込まれた。「PAdES以外にもXAdES,CAdESと呼ばれる方式もありましたが、複数ファイルでの管理や、専用ビューアが必要など運用面で不便なことから、PAdESが長期署名フォーマットのディファクトスタンダードになっていくと考えました」と中川教授は採用理由を語った。

現場医師の使い易さの実現と運用規定の策定も重要なポイント

院内紙文書電子管理システムの運用はこうだ。
病歴室に集約された院内紙文書を、高速スキャナfi-6770Aでスキャンし、PDFファイルに変換する。この後に特定認証局で発行された電子署名を付与し「誰が」「何を」を証明する。
また、「いつ」を証明するために、PFUタイムスタンプ局が発行するタイムスタンプも付与され、これら一連の情報を含んだPAdES形式のPDF文書が生成される。

その他「PDF長期署名ライブラリ」では電子証明書とタイムスタンプが失効していないという非改ざん検証用情報と合わせて更にタイムスタンプを重ねることで有効期間を保持し続けることを可能としている。一方、電子カルテシステムとの連携においては、患者IDを引数としてURL連携により、PDF文書が検索、参照できるように改修を加えた。

参照方法にも医師など使用者の操作性を考慮した工夫がなされている。
「診察の度に利用される頻度の高い医療情報なので、容易に検索できることが必要です。現場からは検索画面のクリック回数や操作性の向上、レスポンス等の要求のほか、紙と同様の可視化や俯瞰化が要望されました」と取りまとめの苦労を語った。そこで、紙をめくる感覚で参照することが出来るPFUの「楽²ライブラリ」をビューアとして使用した。

運用面でも円滑に処理するための工夫がされている。「院内書類の洗出しや運用規定の策定も重要なポイントでした」(中川教授)。たとえば超音波検査など電子カルテとして導入予定のあるものは対象外とした。また同意書類、手術記録など4種類に大分類することで、年間の入院カルテ(約9000冊以上)をスキャニング処理する目処をたてた。

「複写紙や、感熱紙など紙の質を問わずスキャニング出来ることも助かっています。さらに、運用が軌道にのれば、現時点で保存している紙文書の廃棄が視野に入ってくるため、保管スペースの問題もクリアできるし、外来カルテをデリバーしている人員の有効活用も出来そうです」と今後の効果に中川教授は期待した。PFUもイメージスキャナfiシリーズを起点に、紙文書情報のスムーズな流れを支援するPaperStream®製品ラインアップによりお客様の期待に応えていきたい。


ご紹介ビデオ

富山大学附属病院様での実際の活用現場を動画でご覧いただけます。


企業概要

名称 国立大学法人 富山大学附属病院
設立 1979年
所在地 富山県富山市杉谷2630
病床数 612床(2010年10月)
URL http://www.hosp.u-toyama.ac.jp/
病院概要 19の診療部門(30の専門診療科)と612の入院病床を持つ総合病院であり、特定機能病院として高度かつ先進的医療を行っている。また、医療人の育成にも積極的に取り組み、関連医療機関との病病連携、病診連携により地域医療への貢献も果たしている。

注釈

(注1)PAdES :PDF Advanced Electronic Signaturesの略

(注2)ETSI :欧州電気通信標準化機構の略

商標

  • e+KARTE™(イータスカルテ)は株式会社シーイーシーの医療文書管理システムです。
  • PaperStream®はPFUのECMソリューションブランドです。
製品に関するお問い合わせ
PDF長期署名ライブラリに関するお問い合わせは、以下のお問い合わせフォームをご利用ください。
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